2014年10月30日木曜日

レールガンの弾速計

そこそこ需要のありそうなものができたので、早いうちにブログに記事を書いておきます。(いずれホームページに移植するかも)
ここの内容を参考にするときは自己責任でお願いします。PCやその他いろいろなものが壊れても責任は一切負いません。
レールガンの初速の測定方法はワイヤーカット式の他に
・ハイスピードカメラで弾の動きを捉える
・光学式の弾速計を使う
・振り子にぶつけて上昇した角度から計算する
などがありますが、前2つは純ローレンツ力式でもプラズマや高温のアルミなどの光に邪魔されてうまく測定することができません。
振り子式は簡単ですが、うまくやらないと精度が出ないそうです。
そこで、「ワイヤーカット式」が簡単かつ確実ということになってくるのですが、既出の方法で正確に測定するのにはオシロスコープが必要だったりと機材を持っていない人にはなかなかやりにくいものでした。
※ワイヤーカット式
計測装置(オシロスコープ)などに繋いだ細い導線をレールガンの弾の進行方向にある一定の間隔(今回は5cm)で網目状に設置し、手前のワイヤーが切れる瞬間と奥のワイヤーが切れる瞬間の時間差を計測置で記録した波形から読み取ることで速度を求める方法



そこで、私は「別にオシロスコープじゃなくても、PCのマイクの入力端子につないで録音すればできるんじゃね?」と思いついたのでやってみることにしました。
PCのマイクに信号を入力してオシロスコープのようにするソフトは昔からありましたが、オーディオ機器と計測機器では用途も精度も全然違うという問題があり、なかなか実用的ではなかったようです。
しかし、ワイヤーカット式の場合は一瞬で線が切れるだけで、波形で見れば  ̄ ̄ ̄|___ のような「プチッ」というノイズのようなものさえ録音できればいいわけであり、マイクを繋いだ瞬間の「プチッ」という音が聞こえる安物サウンドデバイス(そこまで安いわけではないが)を使っている私の環境ならできるかもしれないと考えたわけです。


製作

単純にワイヤーをマイクの入力端子に接続するだけでも計測できたかもしれませんが、一工夫入れることにしました。

回路図を見ての通り、単純なプルダウン回路になっています。
こうすることにより、マイクにはワイヤーが切れる前は1.5Vが入力 ワイヤーが切れた後は0Vが入力 とすることができます。
100Ωの抵抗は電流制限用です。PCのマイクの入力がどれくらいまで耐えられるのかがわからなかったので一応入れておきました。
抵抗値を小さくすることにより、より電圧の振れ幅を大きくすることができるので電圧の遷移時間を短くすることができより正確に測定ができるようになると思われます。(PCが壊れないように注意してください。壊れても自己責任でお願いします)

ちなみに、測定装置の全体像はこんな感じです。
 
段ボールなのはお金がなかったのと試作品であったからです。(決して手を抜いたわけじゃないんだからね!
導線には使い捨てカメラのトリガートランスをばらして使いました。かなり簡単に切れてしまうので取扱い注意です。
(細くないと誤差が大きくなってしまうので細いのに越したことはことはありませんが)

実験




入力 385V 1.2kJ 弾 アルミ製(理論値2.3g)
前回よりも入力エネルギーは低下 弾の質量は重くなっています。(=弾速計の動作確認のための実験であり、速度や効率は追及していない)

結果


サンプリングレート 192kHz 24bit
想像以上に綺麗に電圧が落ちる瞬間を捉えることができました。
波形より、初速は約31.25m/sであることがわかります。
ワイヤーの間隔を10cmに延ばせば音速ぐらいまでなら対応できると考えられます。
グラフの左側にある波形の揺れ、おそらく発射の瞬間の磁場の影響を受けたものです。
また、線が切れる瞬間に発振しているのはPCのオーディオデバイスの問題によるものです。別のPCなら綺麗な波形が得られるかもしれません。(オシロスコープならこんなことはないが、この程度のノイズなら十分な精度で測定できるので問題なしとする)

お金をかけずにレールガンなどの初速を手軽に測る場合は、今回の方法をおすすめします。
精度は自分の録音機器がどの程度の性能なのかによって大幅に変化する可能性があるので注意してください。
(今回使ったオーディオデバイス ASUS H87-pro内蔵のもの)

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